東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

東方絶天火 5

「キングアトラス、リーザが倒されたよ」
人気のない大部屋で、『全知』と評される少女が竜神に言った。大部屋にいるのは僅かこの二人。
「『戦凶』が?てゆうか人は王号で呼べと」
「王号で言うのが面倒なんだもん」
「面倒で終わらせたら世界が動かんくなるぞ」
「動かなくて結構」
「・・・、あぁそうかい。で?誰にやられた?」
「魔法使いと巫女の二人」
「・・・は?」
キングアトラスは絶句した。『戦凶』、リーザ・ヴァルボロストは神すら討つ大悪魔である。その戦闘能力は百万の軍勢を遥かに凌駕する。如何に名声が神霊の間で轟く博麗の巫女でも、それほどの実力を保持するとは思っていなかった。
単純に考えれば、博麗の巫女は百万の軍勢を遥かに凌駕することになる。
「言っとくけど、博麗の巫女と魔法使いの二人がかりだから。その魔法使いも実力は博麗の巫女とほぼ同じと思って良いと思う」
「・・・『全知』。いや、リルア。俺達は、相当ヤバい世界を相手してんのか」
「やっと気づいた?相当ヤバいどころか、めちゃくちゃヤバいね」
あきれた口調で返すリルア。キングアトラスは開いている天井を見上げる。
「召喚の陣は。構築出来たか」
「八割は。でもこれじゃあ可視範囲に二人が侵入する方がずっと早い」
「その時間は神殿と俺が稼ぐ。それなら?」
「・・・正直、ギリギリかも」
「急いでくれ。俺は神格に命令を下す。・・・リーヤの状況は」
「言われたとおり、幻想郷のパワーバランスを壊すために紅魔館に向かわせたけど・・・。多分、あの人負けるよ」
「だろうなぁ・・・。下策だった」
「じゃあ私、作業に戻るよ」
「・・・すまんな」
言葉を残してリルアは退出する。キングアトラスはその背中を見送った後、目を閉じて自分の胸に手のひらをのせる。
(竜大神格がない・・・。暴走竜の化身め、何処にいった・・・?)
竜大神格は、キングアトラスの所持する神格でも最大の力を有する神格で、その影響力は絶大である。
元々は、キングアトラス達が本来いた世界で悪事(主に文明崩壊、軍の惨殺など)を働く竜だった。キングアトラスの配下が討伐し、その際神格にすることに成功する。それをキングアトラスが所持することになった。
だが、今は竜大神格をかまう暇はない。キングアトラスはひとまず竜大神格の事を忘れて作業に入ることにした。



「ここか、紅魔館は」
巨大な山の麓にある大きな湖、にある洋風の館。門前の近くに来た白い着物を着用し、後ろの腰に九つの虎の尾がある和風の少女、麗翠九獅・リーヤ・テルースが思い出すように北東の空を見上げる。
「リルアによれば、この館には二人位吸血鬼がいるらしいな」
ひっそりと独白する。自身も神獣の一角を占める王獣だが、純血の吸血鬼に勝てる自信はない。
純血の吸血鬼といえば、一人で帝国の一個師団を難なく壊滅させたという馬鹿馬鹿しい報告を聞いたことがある。
帝国の一個師団といえば優に二万を超える大軍。修羅神仏ですら手を焼く数・・・のはず。
「とりあえず、行くか」
と、門の近くまで接近する。すると案の定門番に止められた。見たところ中国風の姿をしている。
「あの、紅魔館に何か用ですか?」
リーヤは一瞬考えた。無視して門をぶっ壊すか、門番を蹴散らして門をぶっ壊すか、一度下がって城壁をぶっ壊すか。
面倒なので、最初の案を決行した。
「ふんっ」
刹那に抜刀した剣の一閃。門は無残にも叩っ切られ、騒音と共に崩れ落ちた。
「・・・、よし」
「よし!?よしじゃないです!どうしてくれるんですか!?」
突っ込まれるリーヤ。そういえば、この人の名前も教えられたような。忘れたが。
自分は何時からボケる側になったっけ。
「すまない。邪魔するぞ」
「邪魔しないで下さい!」
立ちふさがる門番。対処に困ったリーヤは、
とりあえず吹き飛ばした。
向こうの方に転んでいく門番。
「すまないが、此方の世界のルールは知らないんだ。・・・、もう聞こえんか」
妖怪だったが、利き手の一撃である。神獣の一撃に普通の妖怪が耐えきれるはずがない。
と思ったが、その思考はすぐ破棄した。
煙の中に、人影が一つ。
「まさか初対面であんな酷い一撃を食らうなんて思ってませんでしたよ」
殺気を放つ中国風妖怪。結構体は頑丈なのだろう、と自分の考えに一喝。
「失敬。自分はリーヤ。麗翠九獅・リーヤ・テルースだ。一撃で死ぬと思って強襲した。実に無礼だったな」
「殺す気があっての無礼ですか?で、紅魔館に何か用ですか。侵入者なら全力で倒しますよ」
「門番を倒したら侵入する理由ができるな。ああ、侵入者だ」
刹那の瞬間に間合いを詰めたリーヤ。
「その程度の実力じゃ俺は止めれんよ」
更に大きな力でぶっ飛ばした。
「ガァ・・・ッ!?」
「申し訳ないが、我々には時間がない。弾幕ごっこか、よくわからん遊びに誘われる義理がない」
砂煙とともに壁に激突した門番。どうやら気を失ったらしい。
正体不明の妖怪か、この戦争が終わったら調べてみるか」
「これはお前がやったのか?」
突如として響き渡る第三者の声。幼そうな声音だが、それ以上に殺気がこもっている。。先程の門番とは比べ物にならない。リーヤはゆっくりと館の時計台を見た。
そこには、一人の従者を従える、一対の蝙蝠の翼を持つ幼女がいた。
「もう一度問う。美鈴をやったのはお前か?」
尋常ではない覇気。成程、カリスマとは俗に此れを指すのだろう。
「ああ。この館の主だな?俺達の神からの命令で、此処を滅ぼしに来た」
リーヤの語尾で刹那に穿たれる大槍。憤怒の込められた禍々しいその槍はリーヤの回避能力を完全に上回っていた。
(避けれんな)
腹の大きな大剣で受け止めるリーヤ。その均衡は、
僅かコンマ数秒で幕を閉じる。
「ぐお・・・ッ!?」
今度驚かせられたのはリーヤの方だ。神造の剣が一秒も耐えれぬ威力。
それを自分の体で試したくはない。
「まだあの・・・美鈴とか言う奴は死んでないが」
「生死の問題ではない」
こいつが例の吸血鬼、というのを思い、
勝率が微塵も無いことを悟った。
(こりゃぁ、この吸血鬼が邪魔しないように時間稼ぎしろってことか)
なら真実をいってくれた方が、良い方向にいっていた。と思うリーヤを他所に、吸血鬼は問答無用の弾幕を放つ。リーヤは上手く避けつつ叫んだ。
「お前が例の吸血鬼だな!?名を聞こう!!」
「私はレミリア・スカーレット。この紅魔館の主である誇り高き吸血鬼だ!」
途方もない弾幕がリーヤに迫った。





ごめんなさい。本当に。美鈴があんな扱いで・・・。書いてて非常にまずい、と思ったんですがあえて続行し・・・、このような事に。
本ッッッ当に申し訳ございません!

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