東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

東方乱千天 ~十一~

十一章・これじゃぁ事前の打ち合わせが何でもない。

 

 

 

「脅威? 何それ?」

霊夢が、場違いの雰囲気を発し始めた亡命に問う。

「八岐大蛇。今山の反対側で、交戦してる」

山の反対方向への最短ルートを指差す亡命。

「八岐大蛇は強い。討ち倒すには、強力な助っ人が必要なの」

霊夢は、それを聞いて呆れたようにお払い棒を下げる。

「でも、今の今まで私を足止めしてたのよ? 説得力が無いわ」

「えぇ、分かってるわ。これは、異変を起こして注意を引く前に、風里達と取り決めたから。でもね、私の勘が大丈夫って言ってるから大丈夫よ、きっと」

自分の勘に絶対の自信があって、笑顔になる亡命。事前の作戦会議の意味があやふやになっている気がするが、幻想郷の危機と聞いて霊夢は黙っていられない。

「分かったわ。でもねぇ、それらしい邪気を感じられないんだけど」

「・・・・・・・へ?」

博麗の巫女とあろう者が、八岐大蛇程の妖怪の力を察知出来ていなかった? そういえば、八岐大蛇の存在自体に気づいていれば、真っ直ぐそちらに向かっていた可能性だってあった。風里は問題無いと言っていたが。

八岐大蛇の悪性は、以前に比べて格段に下がったというのか。

「可笑しいな、八岐大蛇は確かに私は感じてるんだけど」

「へぇ? じゃぁその感覚が狂っただけなんじゃない? 本当かどうかも疑わしいわ」

「えぇ!? いや、本当だよ!?」

両手を激しく振って否定する亡命。そう言われると、本当に自分の感覚が鈍ったんじゃないかと思う。霊夢は小さく溜め息をつき、また使おうとしたスペルカードを袖の中にしまった。

「まぁ良いわ、八岐大蛇を倒した後に、この異変を起こした連中全員を一掃するから」

「・・・・・・・反省するわ。どうぞ御自由に」

 

 

 

「ッ、流石に強いの・・・・・!」

大きく右に回避する風里。風里が元居た所には、八岐大蛇が放った大型の弾幕が隙間無く通り過ぎる。一瞬判断に迷えば、すぐさま残機数が減らされてしまう密度である。風里にとって久しぶりの弾幕勝負なので、回避の動きが少々ぎこちない。

「草薙の剣はまだか・・・・!?」

そう言って、懐のスペルカードを取り出し、それを掲げてスペルカード宣言。

 

「『乱天・一千万の槍雨』!!」

 

次の瞬間、風里の掲げたスペルカードから、槍を模った弾幕が放たれる。槍の弾幕は、風里の目の前に広がっていた弾幕を掻き消し、そのまま八岐大蛇に向かって直進。八岐大蛇は、細い目で弾幕を見切り、風里と違って慣れた動きで、滑らかに回避していく。

「何故奴はこうもスルスル回避出来るのじゃ!? 奴も、少なくとも千年は地中で眠っていた筈。動きと歳月が矛盾しておるぞ!?」

風里が愚痴を言いながらスペルカードをしまう。風里も少なくとも三百年は弾幕ごっこをしていなかったが、八岐大蛇は千年眠っていたというのに、淵谷と同じレベルと言って良い程である。勿論千年前はスペルカードルールなんてものは存在していない。

「八岐大蛇が眠っていた所まで弾幕ごっこの衝撃が届いてたりしたら、脳内シュミレーション出来たかもしれないよッ」

諏訪子が、そう言いきって通常弾幕を張り続ける。

「まさか、そんなことが」

「地下の妖怪達はスペルカードルールを知ってたよねー。地下の連中が何時から地下に住んでるかは知らないけど、少なからずあり得るかもしれない・・・・・風里前見て!!」

諏訪子が注意して風里がハッと眼前を見ると、既に四方八方に弾幕が張られている。どれも大型のものが多いが、此処まで囲まれると逃げ様が無い。

「く、面倒じゃ・・・・・!!」

風里は再び懐に手を入れて、二枚目のスペルカードを取り出す。周りの状況を確認して、スペルカードを掲げた。

 

「『狂禍・三千万の砲弾雨』!!」

 

砲弾を模った弾幕が、風里の眼前の大型弾幕を薙ぎ払う。目の前の弾幕を掻き消した瞬間、風里はスペルカードをしまって突進。風里を包囲していた弾幕を回避しきった。

「しかし、これがまだ通常弾幕とはな」

一拍休憩を入れる風里。だいぶ向こうから弾幕を放つ八岐大蛇は、肩で息する事もなく、余裕の表情で見つめてくる。

「スペルカードを警戒せねば。それ以上に、奴をどう倒せば」

「強い人や妖怪を集めて、集中攻撃するしかないでしょうねぇ」

「うむ。それなら、博麗の巫女を足止めしている亡命の力も必要じゃな」

「うんうん。博麗の巫女も呼んだし、人数だけはもう大丈夫かなぁ」

「そうか。では、亡命も奴を倒す手立てを考えて・・・・・ん?」

風里は、自分と会話していた人が居た方向に顔を向ける。そこには、笑顔で亡命がスペルカードを取り出そうとしていた。

風里はその情景を見て、数秒硬直。

「亡命!? 何故此処に!? お前には博麗の巫女を足止めするように、事前に行っていたではないか!!」

「んー。そうだけど、苦戦してそうな風里の事を考えると、博麗の巫女を足止めするよりも、博麗の巫女に助太刀してもらう方が良いなー、って思ってね」

あっさりと理由を語る亡命。

「大丈夫よ。霊夢も、貴女が思うよりもずっと強かったから」

ホラ見て、と亡命は霊夢が居る方向を指さす。そこには、複数の陰陽玉を浮かばせ、御札を持つ霊夢が、向こうで佇む八岐大蛇を睨んでいる。

「あれが本当に八岐大蛇? 話によれば山と谷八つの大きさっていうけど、諏訪子と大して変わらないじゃない」

個人的な感想を言う霊夢。確かに、見ただけでは脅威とは思えない。長い髪を八つに分けて束ねている以外は、人間の里でも見かけるような少女そのものである。

「ま、見ただけじゃね。私も最初見た時ちょっと疑ったけど、確かに八岐大蛇そのものよ。で、淵谷は?」

「草薙の剣を探しに行かせた。何時帰ってくるかは分からん」

「・・・・・・そう」

亡命はそう言って、もう一度八岐大蛇を睨んだ。

「淵谷は戦力外か・・・・・、仕方ない。四人でどうにかしましょう」

 

 

 

 

 

ふう、出来た。遅くなりましたね、ゴメンナサイ。

まぁ、色々あったんです。受験で合格して浮かれたり、カラオケに行ったりしてたんです。まぁ仕方ないと思って・・・・・下さいお願いします。

次の乱千天も、予定通り週末に更新する、つもりです。

乱千天も、もうすぐ終わるかなぁ。でも、次の異変を三つ位考えてるんで、まだ大丈夫かな。

乱千天とかの本命小説以外にも、一次小説やら絵、日記とかを載せていけたら良いと思ってます。思ってるだけかもしれんけど。

ではこのへんでー。