東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

東方乱千天 ~十四~

十四章・結末。

 

 

 

天叢雲剣。じゃあこれを任せる、けど・・・・・・」

諏訪子は自分が持っていた天叢雲剣霊夢に渡した。諏訪子の手から剣が離れた瞬間、天叢雲剣が発していた浅い霧がみるみる内に晴れていく。

「本当に大丈夫? 霊夢が持ったら、これはただの鉄の剣だよ」

心配そうに言う諏訪子。対して霊夢は、何時も通りの表情で天叢雲剣を受け取り、軽く振りまわしてみながら返した。

「多分ね。私の勘が平気って言ってるんだから」

諏訪子が霊夢の根拠の無い自信に汗々している。その会話を別の地点で簡単な治療を受けつつ見ていた風里は、諏訪子の行為に静かに驚いていた。

「本当に渡しよったな」

「はい」

風里の一言に、弱く答えた淵谷。風里の簡単な治療は、彼女がしている。内出血に対する冷却程度で、決してまともとは言えない。だが、そのまともな治療すらする余裕が無い。

「淵谷。唄えるか? 支配奥義書を」

「・・・・・・、えーっと、ですね」

淵谷は治療の手を止めて、考えるように顎に手を置く。

「正直、不安です。まだ翻訳し切れてないので」

支配奥義書は、古代天狗語で書かれている書物で、今の天狗にこの本は殆ど読めない。淵谷は風里に教えてもらった言語力が有るからこそ、翻訳出来る程度まで読めるが、支配奥義書に書かれている文章は、翻訳出来る身としても訳すには難しい内容である。それに加えて、八岐大蛇を封印する手立ては、支配奥義書に直接書かれていない。遠回しに記されている為、その場での咄嗟の翻訳が必要となる。

自分の解釈と本を書いた天逆毎の解釈が違えば、封印の効力は発生しない。淵谷による詠唱が失敗すれば、八岐大蛇は封印出来ずにまたも暴走である。

「大丈夫じゃよ、淵谷」

「へ?」

心配そうに俯いて考えていた淵谷に、風里は左手で蹴られた箇所を冷やしながら淵谷の頭に右手をポンと置いた。

「自分の直感に身を任せて唄え。亡命の直感は当たるんじゃ、信じろ」

全てを任せる、と云わんばかりの口調。風里は淵谷に絶対の自信を持って自分の責務を果たせと言った。

「そうそう。諏訪子とか風里とか、神代の古参なんだから、さっさと次世代に任せて隠居すれば良いのよ」

亡命が横から口をさした。それを聞いた風里と、霊夢と話をしていた諏訪子が反応する。

「私、そこまで歳食ってないよ」

「次世代に任せれんから早々に隠居が出来んのじゃ。というかお前も亡霊になって大分経っておるじゃろ、亡命」

「そんな事ないわ。去年位の事しか覚えてないし」

「それは記憶力の問題です亡命様」

「あんたら、もうすぐ決行なんだから茶番終わらせてよね」

霊夢が、決戦前の雑談中に言い、四人の会話を無理矢理終わらせる。

「あっちもそろそろ来るわ。諏訪子と風里は大丈夫よね? 大丈夫じゃなくても知らないけど」

「酷いの・・・・・・、まぁ大丈夫じゃよ。いざとなれば、地上に落ちる」

風里が茶化すように言う。それを治療をしながら聞いた淵谷が、いやいやと手を横に振る。

「撃墜って事ですよね? それは駄目じゃぁ」

「邪魔にならないし、それ決定ね」

「勿論じゃ。ドンと任せるのじゃな」

「・・・・・・・さって」

準備が終わり、霊夢は向こうの空で何か呟いている八岐大蛇を見る。

「あいつは何やってるか分からないけど。亡命も淵谷も、もう大丈夫?」

「おーけー霊夢。御先祖様を見習って」

「不安ですけど、私も大丈夫です。詠唱頑張ります」

霊夢の質問に対する、二人の即答。各々の自信と不安が籠った返答である。

「じゃあ、もう一戦やりますか」

霊夢の言葉と共に、向こうの空で首を垂らしてぶつぶつと呟いていた八岐大蛇が首を起こして、魔法陣を展開しスペルカードを掲げて宣言した。

 

「『荒峨・国破りの堕とし月』!!」

 

魔法陣から、数には到底表せれない数の弾幕が放たれる。全体を見れば郡青。山々と、月を模した丸い大型の弾幕霊夢達を襲った。

「淵谷、大蛇が弾幕止めて隙を見せた時に詠唱入れてね~、それまで極力回避」

「わかりました、亡命様!」

淵谷は亡命の指示を了承し、八岐大蛇と更に大きく間合いを取る。ここまで後退すれば、八岐大蛇の弾幕も殆ど拡散するため、攻撃ではなく詠唱をしなければならない淵谷にとっては絶好の間合いである。

「さてさて、行きますか博麗の巫女さん」

「勿論よ。異変解決は私の仕事」

二人は懐のスペルカードを掲げつつ、八岐大蛇を封印するべく向かって行った。

 

 

 

 

 

何かすみませんね。前回、14で終わらせますムードを創りだしたというのに。

間合いが滅茶苦茶悪くて、嫌々今回切りました。

次回、本当に終わります。きっと終わります。本当に。

えっと。ちょいと前に、ハゲ鷲(id;tsunchi)さんが白夜を描いてくれました。

これ、

 

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ね。勝手に載せてしまい申し訳ないですハゲ鷲さん。

ねぇねぇ。可愛いよねぇ。めちゃくちゃ可愛いよねぇ。

上手いなぁ。いいなぁ、こうゆう画風好きなんですよ。

えっと、それだけ。自慢したかっただけです嘘ですゴメンナサイ黙ります。

他になにか、無いです。特に無いです。

強いて言うならば。絶天火の纏め終は、予定通り更新できそうな予感がします。

うん。終わり。