東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

東方初聞求史 ~そもそもこれの始まりの原因~

なんだか小説の中身に時差が生じてるけど、広い心で許して下さい。

 

 

 

「でさ、名高い稗田の記録に、最近の新参の記録をしてほしいんだって」

人間の里、名家・稗田家の屋敷。そこへ稗田 阿求、つまり私との対談を申し込んだのは、何時かの異変から幻想郷に馴染んだ九尾の神霊、華翠玉 白夜であった。

「新参、ですか? しかし、淵谷さん等は昔から幻想郷から住んでいるのですが」

「知らないわ。詳しい事情はリルアに聞いてほしいんだけど」

と言いながら、用意されていたお茶をゆっくり飲む白夜。人の家なんだから、もうちょっとは遠慮してほしい。

「でも、あの人達はちょっと前に異変起こしたでしょ? 今までは家でゆっくりまったりしていたし、別に良いじゃない」

「んんー・・・・・・・」

元々、幻想郷縁起は人を襲う妖怪への対処法を記した本である。確かに最近の異変は幻想郷や少し遠い所から、少女達が自分勝手に発生させたものが多いし、それを幻想郷縁起に載せてきた。羅千天邸の主だった住人や紅竜玉神殿のの自由奔放な奴らを書き残しても良いかもしれない。もっとも、紅竜玉神殿の連中が何時帰るかは分からないが。

「分かりました」

私はムンっ、と決心した事を聞いて、白夜はお茶を飲んでいた手を止めた。

「おお、書いてくれるの? 意外とあっさr

「け・れ・ど」

私は指をチッチッチと動かした。たしかに動かした記憶がある。

「ん? けれど? けれどどうしたの? 飲んだお茶の分の金返せと? それとも今私がこの家から拝借したこのお酒を返せと?」

「違います・・・・・・って、何で私の家のお酒を持ってるんですか!!」

「ナイス突っ込み。ちなみにこの怪しげな能力は幻想郷縁起を書いた時に教えてあげる」

「そう言いながら結局呑む・・・・・・。それ、私の家で保存してるお酒でも特に価値の高かったものなので、後で神殿に請求しておきます」

はいはい、と適当な返事をしながらお酒を呑む白夜。このお酒は先代の阿礼の御子が保存していた名酒である。どちらにせよ今度の宴会で呑んでしまうつもりだったが、それを他人に盗まれた形で呑まれたのはいささか気分が悪い。私は本来の価格より三割増しで請求する事に心の中で決めた。

「情報の元取りだけはしておきます。頼んできたのは神殿のリルアですよね? 私は今から紅竜玉神殿に行きます」

「ふむふむ・・・・・・、そう? なら行ってらっしゃい、私は此処でお酒呑んどくかr

「貴女も行くんですよあともう呑むな!!」

 

場所が代わって時間が経過し、北東の果てにある小さな森の中。私は紅竜玉神殿に来た。そして其処の神官であり、今回の件の提案者であるリルア・ヘルヴェル・アルヴィトに会った(この行程は省略)。

 

「簡単に言えば、私達の名前を後世にまで伝えてほしいから」

「・・・・・・・、へ?」

「私達は何時か信仰を取り戻したら、多分元の世界に帰るから。それ以降でも、私達の名前が知られるようにね」

リルアはそう言いながらアジ・ダカーハが準備したお茶をずずずと飲む。私はその時、リルアの心外な理由に、持ってきた携帯用の筆をポロリと落とした程馬鹿馬鹿しく感じた。

「まさかだと思っていたが、そんな理由でお前は色々な個人情報を漏らそうとしてるのか」

リルアとの会談にあたっ同席したアジ・ダカーハが横目でリルアを見る。ちなみに目の前の美味しいお茶を淹れてくれたもの彼女である。どのような茶葉を使っているのか、ものすごく美味しい。だが、リルアのその呆けたような理由に、この美味しいお茶の味も忘れてしまった。

「勿論よアジ。名前を残すだけで、そこに信仰が生まれる。私達がまた『境界超越実験』で失敗して此処に来ても、すぐに帰れるという仕組み」

「それなら裏の世界境界門を使えばすぐに済む話ではないか。そしてアジと呼ぶな。我は魚でもそこらの有象無象ではn

「私達のがメイン、序に羅千天邸の連中やこれから異変起こす奴ら。週刊雑誌みたいに刊行すれば面白そうじゃない?」

アジ・ダカーハの意見を、通り過ぎる風の如く無視したリルア。

「ね、じゃあ紅竜玉神殿の図書館を、貴女にだけ特別に、地上階だけ解放っ! どうよこの破格の待遇! これでどう?」

私は少しの間思考が完全に停止した頭を振り払い、考えた。

新しい幻想郷縁起を、週刊雑誌のように刊行する? それはそれで良いかもしれない。最近幻想郷縁起を読まない人里の若者達の目にも止まり、幻想郷縁起の存在価値を考え直させる良い機会かもしれない。

週刊刊行は面倒だが、リルアが言った通り『神殿図書館』の地上階だけでも見れるのも嬉しい。謎に満ちた神殿図書館の本を読める事は、私個人にとっても興味が沸く。地上階と言ったという事は地下が有るというあらわれだと思うが、そこは言わないでおく。

何か自分が良いように扱われている気がするが、元々私達人間は欲の生き物だ。自分達が良いと思ったら行動を起こすのが常ではないか。私は頭の中の「駄目、この人達の勧誘に乗っちゃいけないわ!」と反対していた私を蹴飛ばした。

「分かりました、やりますよ。本当に神殿図書館の中に入れてくれるんですよね」

「ええ、勿論よ! 其処には白夜やアジの寝顔や寝巻姿が載せてある写真集もあるから、それなら貸し出しても良

「良くないッッッ!!!」

アジ・ダカーハが全力の抗議。だが元々私にとって白夜の寝顔もアジ・ダカーハの寝巻もどうでもいい。そこまでは言わず、早速私は目の前の二人に取材し、幻想郷縁起の制作に取り掛かったのである。

 

 

 

 

これ、『東方初聞求史』が始まった原因。まぁ、初聞求史昔から書いてきたから遅いといえば遅かったなぁ。阿求の視点から書かさせてもらいました。あぁ、初めてこういう形の小説を書いたな。けっこう疲れた。でも、内容的にはとても面白い雰囲気に出来たと思うのです。下書き時点で読み返した時に、自分でも笑ってしまいましたし。

この小説の中には堕華の、幻想郷に自己勝手な解釈が存在するかもです(幻想郷縁起とか人里の若者とか)。それを事前に知って、この小説をお読みください・・・・・・・ってのは、小説の最後に書かなくてはいけませんよね。うん。

ちなみに、話の中では週刊雑誌のように此れ、『東方初聞求史』を書くようになってますが、自分の更新には特に関係御座いません。ご了承を。

ではでは、このへんで退散しましょう。また今度。