東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

白夜異変 ~東方白昼夜~ 弐

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メイド・バイ・ハゲ鷲さん。英語には自信が無いので合っているのかどうかわからんが訂正済み。

 

 

情報を収集する事を決めた霊夢だったが、天文学に関する知識はまるで持っていない。天体に関係する神様なら幾らか知っているが、それらと今回の異変に大きな関係はないだろう。それらの神様はどれも高名な神様なので、その神様が気まぐれでこのような異変を起こすならば、外の世界にも大きな影響が出るからである。

なので、元々月の都に住んでいたという話がある永遠亭の八意 永琳に話しを聞いてみる事にした。永遠亭の連中は、以前満月で夜を止めた連中である。同じように太陽を止める事も出来るかもしれない。

だが。

「このような事態は私も初めてです」

「そっか、永琳も初めてなのね」

 永遠亭に入るなり即答だった。

「現在見えるあの太陽は私達が以前起こした異変とは異質です。確かに太陽ですが、本来あるべき姿ではありません。あれは白夜といわれる現象です」

「白夜?」

「そうです。白夜は地球上の北極圏だけで起こる天文現象。太陽が一日中沈まない現象です。日本では相当な事が無い限りは起こりません」

白夜は、日本ではあり得ない程の天変地異でも起こらない限り確認する事は不可能である。幻想郷は隔絶こそされているが日本の中に存在する地域。起こりえる事はない。

「まぁ、誰かが太陽に大きな力を与えて白夜を起こしていると思われます」

「やっぱ異変ね。でもそれって」

「そう、太陽神天照大御神に並ぶ力を持つという事です」

天照大御神。日本でも名高い太陽神である。日本神話の主神として描かれる事が多く、れっきとした最高神なのだが。その天照大御神に並ぶか凌駕するとなると、相当な実力者だと考えてもいい。神様を巫女の身に降ろして力を行使するのと、本人の力では比べ物にならない。

「でもそうと決まった訳じゃないんでしょ?」

「はい。運行を直接変える他に、太陽に似た力を持つエネルギー体を顕現させ、太陽の代わりとして白夜を起こす方法です。これなら太陽の運行に直接関係は無いので、天照大御神の力とは全く関係が無くなります」

 「可能性としてはそっちの方が考えられるわね。というか前者と考えたくないし」

「そうですね。しかし私が提供出来る情報は此処までです。あとは他を当たって砕けてください」

「分かった・・・・・・・って砕けるか!!」

「冗談ですよ。でも、これ以上は何とも言えません。ただ、この様な異変を起こすのは比較的新参だと思われます。頑張って解決して下さいね」

「分かったわ。まぁ博麗の巫女が解決出来ない異変は無いわ。期待して豆大福食べてなさい」

霊夢はそう言い切って、高速で永遠亭から出ていく。高速で出ていったからには、何かアテが有るのだろう。永琳は豆大福を取り出しつつ、きっと解決するだろうと結構楽な気持ちで、沈まない太陽を見た。

 

 

 

「あの太陽はエネルギーの結晶体だと?」

「ええ、私の見解ではね」

所を変え時間を少しさかのぼる。場所は紅魔館、大図書館。魔理沙が太陽の白夜現象の正体を探る為に調べに来たのは、この紅魔館に住むパチュリー・ノーレッジに会う為であった。

「この幻想郷で月の運行を一時的に止める事は出来るけど、太陽なんて巨大な惑星の運行を操れるような妖怪が居るとは思えない。月は地球の衛星だけど、太陽は恒星だからね。持ってる存在感も質量も格段に違う」

「まぁ、私の役に立たない天文学的な知識でそれ位は分かってるんだ。だからこのエネルギー体を誰が作ったりしたのかっていう事だよ。太陽を出しっぱなしだと暑いだろ?」

魔理沙の適当な返答にパチェは溜息を吐いた。太陽が出しっぱなしだと確かに気温が上昇するかもしれないが、その程度の問題では済まないだろう。パチェは少し宙に浮かんで本棚から一冊の本を取り出し、それを魔理沙にも見えるように開いて説明を始めた。

「幻想郷は昼と夜の境界で、人間の活動と妖怪の活動時間帯の境界を構成されている。これで人間と妖怪の均衡を、実質的に幻想郷のバランスを取っている状態にあるわ。でもこの白夜によって太陽が出続けると、その均衡という名の境界が崩れかけてしまう」

「ほう、だから前の月が出続けた時のように結構まずい状態なんだな?」

「そう。この均衡が壊れたら幻想郷のバランスは崩壊してしまうでしょう。まぁ、それは多分一週間以上も先の話になると思うけど」

「そうか。ところで、こんな異変を起こしそうな奴は誰だ? 妖怪が態々太陽を出し続ける意味は無いだろう? 妖怪の時間は夜のはずだ」

パチェの後半の話を軽く受け流し、更に気になる所を突いていく魔理沙。パチェはもうこんな魔理沙の性格を知っているものの慣れる事は未だに出来てない。本を閉じて息を吐くパチェ。

「昼に活動する妖怪も数多いを思うけどね。まぁ、こんな馬鹿みたいな異変を起こしそうなのは、何か太陽に因縁か思いが有る奴か、太陽か白夜に関係したような人物か神様じゃない? 妖怪と考える事も出来るけど」

「太陽に関係する、か・・・・・・」

頭をひねらせ、そんな奴居たかと考える魔理沙。月に関係する連中なら竹林の宇宙人とか結構な数居るが、太陽に関係する奴となると途端に数が減る。精々向日葵で関係する風見 幽香位しか思いつかない。それでもあの幽香が異変を起こすとは考えにくい。

「もう少し考えなくてはならなさそうだな。外に出て幻想郷を飛び回ってみるか」

「レミィが外に出れないって退屈で死にそうだったわよ。可哀想だから早く解決してあげてね」

用意された紅茶を一気に飲み干す魔理沙。置いていた自分の大きな帽子を持ち、愛用の竹箒を持って身体の埃を払う。

「任せな。こんな異変、すぐに解決してみせるぜ」

魔理沙はゆっくりした足取りで紅魔館の大図書館をあとにした。

 

 

 

 

白昼夜の弐が終了。いやはや、今回は謎解きの回になりましたが、これも異変解決の一興ですよ。うん、今まで自分の作品でこんなんが無かったからね。なんだか新鮮さが感じられるわ。

なんだか読者のみなさんは異変の首謀者が分かってる・・・・・・。いや、壱であんな描写したら気付くか。まぁ、霊夢魔理沙はそんな事知らないので。こんな回が無くては絶対に異変解決なんて出来ませんから多分。

さて、こうして週一更新を守って行こうと思います。「あ! なんだか無理そうな気がする」って思った時ははてなハイクにてお知らせします。この堕華のはてなハイクはサイドバーの「見なきゃ損々!」って所とか「かなり頻繁に居る所。」とか、あと何かタイミングよく更新出来た記事にてご報告します。

ではこのへんで、一度幕を下ろしましょう。

でわでわ~。