東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

白夜異変 ~東方白昼夜~ 肆

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博麗神社に戻ってきた魔理沙と、魔理沙について来たリルア。博麗神社には何時も通り、参拝客どころか猫の子一匹すら居ない。魔理沙は周辺を見たり空を見上げたりして白夜を探すが、白夜の影すら見当たらない。

「リルア、見つからないぞ? あの狐」

「神様だよ。でも、此処に居ると思ったんだけどなぁ」

リルアは賽銭箱の上に座って溜息を洩らす。序でに賽銭箱の中に石ころと神殿で拾われた木材を投入した。木材の性質を知らない以上、霊夢にはこれも普通の木の破片にしか見えないだろう。

「そもそも、お前全知だろ? 白夜の居場所位分からないのか」

「全知であって全能ではないからね。仮令分かっても、発揮が出来ないんじゃ意味無いでしょ? 私には分かっているかもしれないけど、今の意識じゃ分からない」

「宝の持ち腐れなんだな。どうにせよ、分からない事に変わりはないと」

魔理沙は勝手に霊夢の物だと思われる餅を取ってきて、リルアに渡して自分も頰張る。リルアはそれを見て、食べて大丈夫なのだろうと食べる。

「此処で餅を食ってる場合ではないんだがな。此処に居ないとなると何処だ? 日が沈む西か? こんなに幻想郷を奔走してたら流石に疲れるぜ、私は人間なんだ」

「リルアと言われても、実際場所も分からないし奔走するしかないんじゃない?」

と言いながら、次の持ちを要求するリルア。魔理沙は何事も無かったかのように、次の餅を取り出してリルアに放り投げた。リルアはそれをキャッチしてまたも頰張る。

「幻想郷は結構広いからな。それに、こんなゆっくりしてたら霊夢に先越されてしまう」

「競争みたいに異変を解決してるからね。霊夢の勘は当たるからねー」

「そうなんだよ、悔しい事に。何処かで霊夢が戦っていたら分かりやすいんだがな」

「どうかなー。遠かったら流石に分かりにくいと思うけどね。じゃあとりあえず、同じ神様に聞いてみよっか」

リルアは西を指さした。その指の向こうには、霊峰である妖怪の山がそびえている。

「神奈子と諏訪子にか? まぁ同じ神様だし聞いてみる価値はあるかもな」

「妖怪の山からなら、どこで霊夢が戦ってるか一目瞭然だしね。一石二鳥」

「じゃあ早速、行ってみるとするか」

 

 

「キングアトラスー、居ないのー?」

幻想郷の北東の果て、小さな森の中に荘厳としている紅竜玉神殿。霊夢は太陽神だったらしいリヴェン・キングアトラスから何か情報を知る為に、竹林から直接此処まで飛んできた。だが、キングアトラスから難度呼びかけても返答が無い。おまけに何が起きたか、神殿の周りには木材が散乱している。霊夢は小さく溜息をついた。

「全く、太陽が関係する異変で何で太陽神が不在なのよ。これじゃあキングアトラスが犯人で決定になるわ」

「な、なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

霊夢が語尾を切ると同時に森周辺に響き渡る悲鳴。霊夢にこの声は聞き覚えがある。霊夢は悲鳴が聞こえた方向、本殿裏の方に行ってみる事にした。

本殿裏には『大神木』と呼ばれる山のように高い御神木と、その麓にキングアトラス達の世界と繋がっている『世界境界門』という魔法陣がある。それが見えれば本殿はすぐ見える。其処で、屋根と壁が無くなった本殿を見て茫然としている少女が居た。

「何故・・・・・・、よもや、何処か他の宗教勢力が、テロの一環として主宰神の俺の唯一の部屋を爆破したというのか・・・・・・」

「ちょっと、キングアトラス」

「むッ! 他の宗教勢力!」

「確かにそうだけど、私じゃないわよそれ」

霊夢はキングアトラスに歩み寄る。キングアトラスは霊夢の方を見、もう一度本殿という自分の部屋を見て喪心した。

「じゃあ一体誰が・・・・・・。霊夢でないとなると、道教の仙人か、人里の僧か」

「多分両方違うわよ。ま、そんな事どうでもいいのだけれど」

「良くないッ!! 俺にとっては一大事なのだが!?」

ロングスカートを揺らして怒るキングアトラス。見た目は幼いので、怒ってもあまり威厳を感じられない。いや、元々威厳を感じられないのだから仕方がない。

「この異変、最初はキングアトラスが興味単位で起こした異変かと思ったのだけれど」

「この異変だと? この太陽不沈の現象、白夜をか」

キングアトラスは流石に茫然を止め、西の方角を見た。その向こうには、時間帯は夜だというのに沈まない太陽がある。空は暗くなく、夕方と同じ色だ。

「興味で異変は起こさんよ。紅魔館の吸血鬼じゃあるまいし」

 

「くしゅんっ!」

「? 風邪でもひいたのですか、レミリアお嬢様」

「いや、誰かに噂されてるのかなぁ・・・・・・」

「確かに、誰かに噂されているとクシャミをするというのはよく聞きます」

「まぁ、それも迷信だろう。後で竹林の医者に診察してもらおうか」

「分かりました。外出の準備をしておきます」

 

「それに、太陽の運行を弄くっても楽しい事なんて、妖怪が焦る位しかないじゃないか」

キングアトラスはからかうように笑う。霊夢は腰に手を当てて溜息をついた。

「あんたはそれで十分異変起こしそうだけどね。で、何か心当たりとか、主犯者とか分からない?」

「う~む。といっても、俺も今さっき天狗との妖怪の山での宴が終わって帰ってきたんだがな。(現象の)白夜が起きているのなら、(神様の)白夜が起こしてるんじゃないか?」

「あの狐ねー、確かに名前に共通があるし。じゃあ白夜って何処に居る?」

「それは分からん。さっきも言ったが、つい帰ってきたばかりだからな。何故か誰もおらん」

両手を挙げて降参のポーズを取るキングアトラス。

「だが、あれも武神の一人だ。よく間違えられるが、白夜は多分太陽神じゃない」

「は? 嘘でしょ、名前が

「そんなん俺も知らん。あれは太陽神ではなく多分武神だ。同じ軍神の神奈子にでも聞いてくれ。俺じゃアテにならん」

「そっか。分かった、他に行くとこ無いし、一応行ってみるわ」

「と言う訳で、俺も一緒に行こう。守矢でもう一回呑むか」

「あー? 別に良いけど、邪魔だけはしないでよ」

「勿論だ。弾幕ごっこが起きても、神奈子と一緒に後ろで呑んでいるさ、多分」

「曖昧なのが多いわね」

「良いじゃないか、この異変も一興だな。よし、決まったなら早速行くか」

 

 

 

 

肆は、四です。「し」って読みます。あえて古いのを使ってみました。

話の間に入った、レミリア咲夜の超短い話。これも一興、なんか入れたくなったので入れてみた。レミリア咲夜が出てきたのは絶天火以来? そもそも東方キャラで出てきてない人の方が多いと思うけど。

今回は結果的に、霊夢とキングアトラスが同行するぞって事を言いたかったのです。うん、壱で実は言ってるんですけど、他の人達。リーザは行方不明、テルースは境内を巡回中、アジ=ダカーハは帝国に召還されてます。テルース、獅子の癖に耳が悪いんですかね。本殿が二回位爆発してるのに帰ってこないんだ。一番まともかと思ってるのに。

じゃあ、次は伍ですな。何時になったら弾幕ごっこが始まるんだって? そりゃあ・・・・・・、何時かでしょ。

ではこのへんで。であ~。