東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

東方白昼夜 ~陸~

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「何!? ものすごく揺れたけど!」

霊夢を筆頭とする解決組が、守矢神社の湖に移動する。湖の水の多くが無くなり、辺り一帯が洪水にでもあったかという程に水に浸食されている。

霊夢はその中で、空に浮かぶ一人の影を見た。

 

「痛ぇ・・・・・・、諏訪子大丈夫か」

「うん、貴女が私を庇って槍を受けたからね。服がびしょびしょになっただけ」

「それは何より。まぁ、俺達神霊にとって身体は有って無いもんだからな、と言ってもお前は分からんが」

キングアトラスの右脇腹に、白夜が穿ったと思われる神槍が刺さっている。投げ槍として特化された形象だった為、細い槍身が刺さっただけで済んだ。それだけで済んだといっても、神霊であるキングアトラスだからこそ無事で済んだのだ。人間なら致命傷、出血多量で死に至る。妖怪でも、神槍の為相当強力な妖怪でない限りは即死するだろう。神霊には効力が相殺される。

「疑似神槍『ヴァジュランダ』、雷は放出出来ないだろうが、こんなん刺さってたら動きづらい」

キングアトラスは掌を槍に当てる。すると槍は徐々に蒸発していき、最終的に消滅した。

「おい、大丈夫か!?」

魔理沙が神社の正面の方向から走って寄って来る。霊夢とリルアも来ているようだ。

「問題ないさ、もう治った」

「何が治ったかは知らないが。一体何が有ったんだ?」

「あぁ、それは空を見上げれば分かる」

キングアトラスは空をゆっくりと指差す。魔理沙はその指先が向く方向を見上げた。太陽の光が目に入って見にくいが、なんとか空に一つの影が有る事を確認する。

銀髪と着物に、一番目を引くのは九つの狐尾。

「ありゃ、白夜か?」

「そ。追いかけてた白夜だよ。今回の異変を起こしただろう本人、しかも襲ってきたから多分そう」

キングアトラスははぁ、と溜息をつく。魔理沙は空の白夜を見上げ続ける。白夜は眼下に霊夢達を確認したのか、ゆっくりと空をから降下してきた。それに合わせ、向こう側にいた霊夢が浮かび、白夜と同じ高度にまで上昇する。

「白夜ぁ、この異変を起こしたのがあんたでいいの?」

お祓い棒を向けて問う霊夢。白夜は一度眼下の戦力を確認する。リルア、諏訪子、キングアトラス、神奈子。それを見、再び霊夢の方を向いた。

「如何に、その通りよ」

白夜は手を肩の高さにまで上げる。霊夢がその動きに一度構えるが、白夜はそれに一瞬の反応も見せなかった。

 

召喚『夜の帳を支配する魔王の従者』

 

白夜が魔法陣を展開し、号令と共に召喚陣を膨張させた。魔法陣が光り出し、其処から穴から出てくるように一つの影が外界より顕現される。

白夜と同じ、銀髪と夜空を表した着物を着た人間。右手には凡人が見るだけでも名刀だと思える打刀が握られており、左手には剛槍がある。目には覇気が伺え、主の指示を静かに待っているように見えた。

「極夜、私の忠実な氏子よ。下の軍神と土着神を討ちなさい」

「承りました」

直下に居る二柱の神を確認した極夜。それを見るや否や、すぐさま下降して神奈子と諏訪子の方に突撃した。

「貴女が言いたい、この異変の原因、それは私が顕現しているからだ。私こそ不落、永華、不滅を象徴する者。世界の戦争を顕現であり、世界に戦争を顕現させる者。人類史を支え、人類史を根絶させる終末論の一つだ」

白夜は新たな槍を二つ、三つと召喚する。それを浮遊させて構え、眼下にいる魔理沙とキングアトラスに、更にもう一つを霊夢に高速で投げつけた。眼下の魔理沙とキングアトラスは、二つの槍を業火を呼びだして瞬時に溶解させる。

霊夢はお祓い棒を振るって神速を叩きだした槍を弾き返す。と同時に御札を投げ返した。御札は雷を纏い、退魔の力が込められて白夜の視界に被さるように広がる。

「神霊に札なんて通用しない。私に通用するのは神代に届く力を持った、同じ神性を持ったものだけだ」

白夜は着物の袖を軽く振るった。すると札は不可視の力によって推進力を失い、紙切れのように、ヒラヒラと落下していく。それと同時に袖を振るった風は強風となり、霊夢の動きを風で止めるだけでなく守矢神社自体を薙ぎ倒すかと思う程の強風まで強くなって幻想郷全体に吹き抜ける。

「へぇ、神様っぽく力が付いた訳。でも、異変を起こしたからには例外無く退治するわ」

霊夢が再びお祓い棒を構える。一陣の風が吹き抜けると同時に、魔理沙とリルアが、霊夢の後ろに来た。リルアはビシッ!っと白夜の顔を指差した。

「白夜っ! 何のつもりで太陽を夜まで顕現させるつもり? これは立派な幻想郷のパワーバランスを壊しかねない侵略行為として認識されても仕方ないよ」

リルアが白夜をゆるやかにだが糾弾する。白夜はリルアのセリフを聞いて、しばし考えるようにした後小さく溜息をついた。

「え? 何? 私何か可笑しい事言った?」

「この元凶は鬼神本人にあると私は思うが。私の荒魂を、このような形といえ返してもらったのは感謝している」

白夜は微笑する。その笑みの裏には残忍性が込められており、戦女神であった事が簡単に伺えた。

「最強の戦女神であり、最強の九尾であり、最強の神殺し。人類史を見つめ、破壊する終末論。私は手に戻ったこの荒魂を使い、幻想郷に挑戦する。幻想郷のパワーバランスを崩壊させ妖怪の力を弱め、幻想郷全体を征服する」

幻想郷に更に強い風が吹く。強風は木々を薙ぎ倒す勢いで駆け、天の風の軌道を変え雲すらも吹き飛ばしていく。

 

天上天下で無双の戦女神の力の一端が、幻想郷に牙を剥いた。

 

 

 

 

やっと始まったと。思った通り、6に戦闘開始! みたいたムードになりました。

陸は六。6。sixです。

これまで、ちゃんと定期更新の形を維持出来ている事に自分でも吃驚。いやびっくりして良いのか、まぁ良いよね。うん。

今回の話、白夜がボスだぜ!って言いたかっただけです。そんな感じ。

これで切るのも短いので、話に出てきた華翠玉 極夜について説明を。いや本当はハイクで一度書いたんだけど、時間経って消えてたから自分の記録でもある。

華翠玉 極夜。二つ名は【夜の帳を支配する魔王の従者】。

白夜の生まれ故郷、華散郷の氏子で、白夜の氏子の代表である。

能力は「白夜の神通力を行使する程(ry

白夜以外の神霊の力は行使出来ない。白夜だけを信仰してるので、白夜以外の宗教敵を敵視し、白夜の命令があれば即排除したいとも考えている。

人間。現人神でも何でもない。武器は小説の通り、打刀と剛槍。

みたいな感じですわ。はい。

ではこのへんで。ばははい。