東方物語録 ~東方二次小説置場~

『堕華(おちばな)』っていう馬鹿が小説を公開してる所です。不定期でない程度に不定期。

東方白昼夜 ~玖~

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高度を少しだけ下げて。守矢神社近辺。

「こいつ、中々出来るな・・・・・・・!」

打刀と剛槍を携えて攻撃を加えてくる少女。白夜が『元の世界』から召喚した、従順なる戦士。キングアトラスは牽制を加えながら、守矢神社本殿に被害が出ないように奮闘していた。

華翠玉 極夜。白夜が召喚した少女の名前である。東方の民族衣装を纏い、主の命令を命を賭けて遂行する人間。最初は諏訪子と神奈子だけを標的に攻撃を仕掛けていたが、二人を守り邪魔をしてくるキングアトラスを障害とみなして標的の一つに加えている。

打刀の一閃は、大木ですら両断される。

剛槍の一突は、巨岩にすら穴を空ける。

そのような一撃を連続でしてくるような相手だ。守矢神社の事も考えて反撃をしていては、効果的な一撃を加える事は難しい。

それ以上に、他の事を考えながら戦うというのは、中々神経を使う。妙にイライラしてしまうのだ。そう思ったキングアトラスは、本殿で座って酒の呑み交わしている神奈子と諏訪子に言った。

「神奈子ぉ、神社ぶっ壊しても良いか? 良いなら直ぐにでもこいつを倒せるんだが」

それを聞いた神奈子は、一瞬呆けた顔してから溜息をついて答える。

「神社の修理代を利子込で払ってくれるなら良いですよ?」

「出来る訳ねぇだろ、全kってうわ危なっ!」

極夜の次の一撃を、キングアトラスは身を翻して回避する。キングアトラスの住む『紅竜玉神殿』は、何時でも財政破綻寸前となっている。神奈子はそれを知っていて、そんな事を言ったのだろう。キングアトラスは神社を壊して戦いやすくする事を諦める。

『紅竜玉神殿』は、三日に一度『紅竜玉大宴』を行っている。簡単に言えば神殿プロデュースの宴会で、酒呑む序でに信仰集めようぜ! というものだが、それによる支出が神殿の収入を遥かに上回っているのだ。大体が宴に来る鬼と天狗、神殿に住む者(主に白夜とキングアトラス)が呑む大量の酒が原因で、制限する事なく呑み続けるので用意する神殿側としては迷惑この上ない。加減というか規制とか、遠慮という言葉を知ってほしい。要因の一つであるキングアトラスが言える事ではないが。

「本当に、白夜には神奈子と諏訪子を攻撃するように命令されただろ!? なんで先に俺狙いなんだよ」

「・・・・・・・・・障害は排除」

「人間らしく無い機械的な返事有難うよ、そろそろ退いてもらうぞ!!

 

烈火『メギド焼却の術』!!」

 

キングアトラスの双掌から、大規模な炎の弾幕が展開されていく。一つの宗教の聖地すら焦土にする規模の炎が、極夜に向かってばら撒かれる。

「・・・・・・・・・・」

触れたら火傷では済まないだろう、と熱量を肌で感じ、持っている剛槍や打刀では弾幕を切り裂くだけで刀身が溶解するとも悟った極夜は、身体を捻ることで弾幕を回避していく。だが、弾幕に関する腕は神殿の連中以下。単純な直進の砲弾雨ならば稀に出逢う事があるが、変幻したり常軌を超越した弾道を描き無駄弾も多い幻想郷スタイルの弾幕は、極夜にとって初めて出会うものだ。勿論これに関する知識・技術ともに、素人程度の力しかない。次第に追い詰められていく極夜。

「・・・・・・・・・・これは、仕方ないわね」

極夜は視界いっぱいに広がり、自分を包囲せんと迫る弾幕を見て、短い時間の間に決心する。極夜はとても小さい声で、祝詞らしい言葉を短く語る。

「何を言ってるんだ? 早く止めないと丸焦げになるぞッ!」

キングアトラスは弾幕に込める力を一層強くする。それに合わせ、弾幕の密度は更に上がり速度も上昇され、極夜との間合いが更に縮まる。

「・・・・・・・・・・・・、」

極夜は短い祝詞を切って、小さく深呼吸し。

 

「はッ!!」

 

一息で、眼前の弾幕の悉くを吹き飛ばした。

「あらっ!?」

キングアトラスは瞬時驚愕するが、直ぐに平常心に戻る。この幻想郷のスペルカードルールには『ボム』というものが存在する。折角展開した弾幕が一声と共に塵芥の如く消滅する事はしょっちゅうあった。今さら折角張った弾幕が吹き飛ばされても、大して驚きはしない。だが、人間が神の弾幕を一息で吹き飛ばすとは。キングアトラスは極夜の能力を警戒しながら、新たなる弾幕で極夜を包囲せんと張っていく。

 「無駄だっ!」

極夜が力の波動を放つ剛槍を振う。するとボムの如く、極夜に当たる弾道と付近まで迫る弾幕を総て吹き飛ばした。キングアトラスは、剛槍を振った余波をその肌で感じて確信する。

(この神気、戦神が持つものと・・・・・・・、いや。この神気は間違いない、白夜の持つものと同一だ。って事は、コイツは眷族かその類って事か?)

眷族とは、ある神に力を授かった者を指す。眷族が力を授けた神を信仰しているから成り立つ関係だ。神は眷族を使い神懸りや力を示し更に信仰を集める。眷族は修行では手に入らない力や神通力を手に入れれる。その為、主従の関係が自然と完成する。

キングアトラスにも、『元の世界』には多数の眷族が居る。神殿にも小間使いとして配備している。眷族は力を授けた神をあらゆる面で上回る事は絶対に無い為、キングアトラスが弱体化した分眷族の力も弱体化している。それを考えると、極夜の力加減は異常な程だ。眷族というカテゴリーでは無いのかと思う程に。だが、眷族以外に白夜の神気を感じさせる方法を、キングアトラスは思い付かない。

神霊レベル同士の者が戦う時に一番重視するのは、相手の能力や正体といった情報だ。それによって敵を攻略する道を導き出す。キングアトラスは長らく神々と戦争を続けていたので、その重要性は幻想郷の中でも一番と言って良い程理解している。

キングアトラスは不本意ながらも、言葉を使って正体を探る事にした。

「一体お前は何なんだ!? そこらへんの妖怪の正体よりずっと正体不明じゃないか!!」

「私は白夜様の一切の障害を討ち払う従者の一人。華散翠之郷で白夜様を信仰する氏子の代表だ!!」

「・・・・・・・・、あそうですか」

自身が思っていた程、極夜は頭は回らないらしい。キングアトラスは苦笑しつつも酒を取り出し、呑みながら守矢神社守護の戦いを続けるのであった。

 

 

 

 

 

玖とは、9の事です。中々読めないですなー・・・・・・・・。

次遂に二桁になります。思ってた以上に続きそうですー。

あ、そうそう。近く、テスト週間に突入するらしいのです。これはまずい勉強してない

なのでもしかしたらもしかしたら、次回の更新が遅れるかもです。ならないように今週末頑張りますが、正直自信の欠片も御座いません。何卒ご了承ください。

今回は白夜も幻想郷の主人公も全然出てこなかったですが、それも許して下さい。

ではこのへんで終わろうかな。眠いから。

ばいばい、御休み~。